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日経SYSTEMS編集長 森重 和春

 2017年末に注文した書籍「プロジェクトマネジメント知識体系ガイド(PMBOKガイド)第6版」が、先日ようやく手元に届いた。総ページ数は約770ページと分厚く、その情報量はかなりのものだ。ただし通勤時に持ち歩くのは少々はばかられる重さである。

 PMBOKガイド第6版は、米PMI(Project Management Institute)が2017年9月に発行した5年ぶりの改訂版。今回入手したのはその日本語版である。オフィスの机に置いてあるが、読み込む時間はなかなか取れていない。まずは巻末にある付属文書「第6版の変更内容」に目を通して、気になるところをつまみ読みしている。

筆者の手元のPMBOKガイド 第6版
筆者の手元のPMBOKガイド 第6版
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 筆者にとって第6版で現在気になるところは、アジャイル型(PMBOKガイドでは「適応型の開発ライフサイクル」と分類)の管理手法の記述の追加についてだ。この強化点は、今回の改訂の大きなポイントの1つである。これにより、プロジェクトマネジャー(プロマネ)のスキルセットが、ウォーターフォール型開発中心から、アジャイル型開発重視にシフトする動きが広がるきっかけになるのかに興味がある。

デジタルシフトでアジャイルが求められる

 企業のデジタルシフトが加速している現状で、プロジェクトマネジメントの教科書といえるPMBOKガイドがアジャイル型の管理手法を取り込んでいることは、自然な動きだ。

 従来のシステム開発は、プロジェクトのスタート時点で何をいつまでに作るかの計画を固めるウォーターフォール型が主流だった。ユーザーのRFP(提案依頼書)に基づいて、納期通りにいかに品質の高いシステムをコストを抑えて作れるかが、プロマネの大きな役割だ。

 しかし、これまでにないビジネスやサービスにITを活用しようとする場合、ユーザーのRFPはないと考えたほうがよい。システム化のアイデアを出し、PoC(概念検証)などを経て、システムを開発していく。最初から要件を決めるのではなく、反復型でシステムを開発しながら要件を固めていく、あるいは要件の変化に対応していくことが当たり前になる。いったんリリースしたシステムも、改善を繰り返してビジネスの変化に対応させていく。

 これには、ウォーターフォール型の開発よりも、アジャイル型の開発が向いている。今後、アジャイル型の開発がこれまで以上に重視されるようになるのは確実だろう。

 では、ウォーターフォール型のシステム開発でプロジェクトマネジメントの腕を磨いてきたプロマネが、今後どのようにアジャイル型の管理手法を身につけていくのだろうか。