全1656文字
PR

 米Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)が、リストバンド型のウエアラブル端末「Halo Band」を発表した。心拍数や温度、加速度を測定できるセンサー、マイクなどを備えており、スマートフォンの専用アプリと連携しながら健康管理サービス「Halo」を提供するという。米国では2020年8月27日の発表と同時に、一部ユーザー向けの先行販売を開始した。

健康管理サービス「Halo」を提供する。腕に巻いているのがHalo Band
健康管理サービス「Halo」を提供する。腕に巻いているのがHalo Band
(出所:アマゾン・ドット・コム)
[画像のクリックで拡大表示]

 Haloのアプリは、健康管理のための5つの機能を備えている。具体的には、活動量の測定(Activity)、睡眠状態の把握(Sleep)、体脂肪率の測定(Body)、声のトーンの分析(Tone)、各種ワークアウトの提案(Labs)である。これらの機能によって、心身の健康管理を支援する。

 米IT大手のGAFAの中で、ウエアラブル端末に関しては米Apple(アップル)が「Apple Watch」で先行してきた。Apple Watchの特徴の1つは心電図測定機能だろう。同機能はこれまで日本で使えなかったが、2020年5月に医療機器外国製造業者認定の登録が完了し、同年9月に医療機器製造販売承認を取得したことで、日本でも利用できる見通しになった。

 米Google(グーグル)もアップルに対抗するように、米Fitbit(フィットビット)の買収を2019年11月に表明しウエアラブル端末の取り込みに動いた。そして今回のアマゾンのHalo Band発表である。GAFA各社が相次いでウエアラブル端末に参入することで、この分野の競争が激しくなるのは間違いない。

2020年第1四半期(1~3月)における世界のウエアラブル端末の企業別出荷台数。全体の出荷台数は前年同期比29.7%増の7258万台となった。このうち腕時計型は1692万台、リストバンド型は1524万台、耳装着型デバイス(音声アシスタント対応イヤホン・ヘッドホンなど)は3987万台だった
2020年第1四半期(1~3月)における世界のウエアラブル端末の企業別出荷台数。全体の出荷台数は前年同期比29.7%増の7258万台となった。このうち腕時計型は1692万台、リストバンド型は1524万台、耳装着型デバイス(音声アシスタント対応イヤホン・ヘッドホンなど)は3987万台だった
(出所:IDC Japan「2020年第1四半期 世界/日本ウェアラブルデバイス市場規模」、2020年7月6日)
[画像のクリックで拡大表示]

 競争が激化するウエアラブル端末市場だが、日本企業は蚊帳の外に置かれている。調査会社のIDC Japanによると、2020年第1四半期(1~3月)のウエアラブル端末の世界における出荷台数の上位5社に日本企業は含まれていなかった。日本市場に限った上位5社のランキングにはソニー(12.9万台で2位。1位のアップルは109.6万台)が入っていた。

 医療ヘルスケア関連のデータを活用した事業を推進する日本企業の幹部は「本来ならば日本の大手企業がウエアラブル端末を手掛けなければいけないのだが……」と現状を嘆く。ここから日本企業がどのように巻き返しを図るのか注目したい。