全2811文字
PR

 半導体不足にもかかわらず、業績が好調な米Tesla(テスラ)。そんな同社は2022年以降、どのような事業計画を描いているのか。21年10~12月期決算の発表に合わせて22年1月26日に開催した電話会見の場で、イーロン・マスクCEO(最高経営責任者)ら同社幹部がその一端を明かした。

 「21年はテスラにとって飛躍の年だった。サプライチェーンの課題と戦いながら、販売台数を前年比で9割近く伸ばし、業界最高水準の利益率を達成した。偶然でなくこれまでの努力の結果だ」――。21年10~12月期、ならびに21年通年の決算を示し、マスク氏はこう胸を張った。

 実際、業績は絶好調だ。21年10~12月期決算の売上高は前年同期比65%増の177億1900万米ドル、純利益は同8.6倍の23億2100万米ドルだった。いずれも四半期ベースで過去最高を更新した。21年12月通期の売上高は前年比71%増の538億2300万米ドルで、純利益は同約7.7倍の55億1900万米ドルである。21年通年の電気自動車(EV)販売台数は前年比87%増の93万6222台と、100万台の大台まで迫りつつある。

 多くの自動車メーカーが半導体不足にあえぐ中、どこ吹く風に見えるテスラだが、「状況は改善してきたものの、半導体不足といったサプライチェーンの問題は22年も続く」(マスク氏)と慎重な姿勢を示した。それでも、22年はさらに50%以上の販売台数の成長を掲げるなど、強気な目標を立てている。米カリフォルニア州フリーモントにある工場と中国・上海の工場の稼働状況が改善すれば、この目標を達成できるとみている。21年はサプライチェーンの課題があり、フル稼働ではなかったという。

 今後のサプライチェーンの状況を予想するのは難しいとするものの、迅速に生産量を増やせるように、米テキサス州の工場とドイツ・ベルリンの工場の増強に注力するという。両工場とも21年に稼働を開始。例えばテキサス州の工場では新しい「4680セル」(直径46mm×長さ80mmの円筒形電池セル)を搭載した「Model Y」を製造中で、22年第1四半期中の納入を見込む。さらに新たな製造拠点を模索中で、「22年中に発表できる」(マスク氏)とする。

テスラの「Model Y」
テスラの「Model Y」
(出所:テスラ)
[画像のクリックで拡大表示]