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 米Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)がまるでハードウエアスタートアップ(新興)企業のような取り組みを始めた。同社は2021年2月17日(現地時間)、クラウドファンディング型の電子機器販売サービス「Build It」を開始した。同社サイト上で新製品を発表し、事前注文(プレオーダー)を受け付け、30日以内に注文が目標に達すればリリースする。最初は同社ブランドの機器だが、いずれ他社でも利用可能にする可能性がある。そうなれば、巨大な販売チャネルを持つEC(電子商取引)企業だけに、クラウドファンディングサービスとして急成長する潜在力がある。

 Build Itの第1弾商品は、3種類のAlexa対応機器である。いずれも21年3月19日にプレオーダーを締め切り、同年7月~9月の出荷予定としている。ユーザーは割引価格(プレオーダー価格)で購入可能で、製品が出荷されたときに課金される。

 第1に、ハト(カッコ―)時計「Smart Cuckoo Clock」である。Alexaを通じた音声入力によって音を鳴らす時間を設定したり、特定の時間に消音したりできる。プレオーダー価格は79.99米ドルである。

「Smart Cuckoo Clock」
「Smart Cuckoo Clock」
(出所:Amazon)
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 第2に、キッチンスケール「Smart Nutrition Scale」だ。Alexaを搭載したAmazonのスマートスピーカー「Echo」シリーズのうち、ディスプレーを備えた「Echo Show」シリーズと連携させた利用を推奨。Alexaに質問することで、計測している食べものの栄養素やカロリーなどを画面に表示する。プレオーダー価格は34.99米ドルである。

「Smart Nutrition Scale」
「Smart Nutrition Scale」
(出所:Amazon)
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 第3の商品は、インクやトナーが不要な小型サーマルプリンター「Smart Sticky Note Printer」。音声入力によって、ハンズフリーで買い物リストやリマインダー、イベントカレンダーなどを記載した付箋紙を印刷できるという。プレオーダー価格は89.99米ドルである。

「Smart Sticky Note Printer」
「Smart Sticky Note Printer」
(出所:Amazon)
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 ではなぜ、AmazonがBuild Itのようなサービスを開始したのか。記者は、大きく2つの理由があるとみている。