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VR推しのフェイスブック、インスタでAR

 ARの3強の一角であるフェイスブックは、2015年にVR用ヘッドマウントディスプレー(HMD)を手掛ける米オキュラス(Oculus VR)を買収し、同HMD製品を継続的に出すなどVRに力を入れているように見える。2019年5月に発売したスタンドアロン型のVR用HMD「Oculus Quest」は人気で、新型コロナの感染拡大を防止する外出制限による「巣ごもり需要」の増加でさらに需要が高まり、2020年5月時点で品不足に陥っているほどだ。

「Oculus Quest」(撮影:スタジオキャスパー)
「Oculus Quest」(撮影:スタジオキャスパー)
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 そんなフェイスブックだが、コンシューマー向けARでも、「最大のプレイヤー」とInbar氏は評する。それは、同社傘下の「インスタグラム(Instagram)」で利用できるフィルター機能の人気ぶりを指している。同機能を使えば、「フェイスフィルター」が可能だ。例えば、顔の画像にさまざまな装飾や映像効果などを重ねられる。すなわちARアプリの一種であり、フェイスブックもこうした映像処理を「AR効果」と呼ぶ。同じ同社傘下の会話アプリ「ワッツアップ(WhatsApp)」や、米スナップ(Snap)の会話アプリ「スナップチャット(Snapchat)」でも同種の機能が存在するものの、「フィルターの利用はInstagramが圧倒的に多い」(Inbar氏)。フェイスブックは、「Spark AR Studio」といったフィルター制作ツールを開発者に提供しており、フィルターを容易に作れるように開発環境を整備している。

 さらにフェイスブックは、ARグラスを開発中だと公言している。2020年5月に開催予定だった年次開発者会議「F8」は新型コロナの影響で中止されたが、 本来であれば、ここでARグラスに関して何らかのアップデート情報が公開される可能性があった。2020年はオンラインで同年後半に開催予定のイベント「Oculus Connect 7」で、進捗が明らかになるとみられる。