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 「2023年に『Apple Glass(アップルグラス)』が登場する可能性は非常に高い」――。業界動向に詳しいある技術者はこう予測する。Apple Glassとは、米Apple(アップル)が開発中だとうわさされているAR(Augmented Reality)向け眼鏡型端末の通称である。同社が発表した名称ではないが、業界で多用されている。

 2023年のApple Glass登場を予測しているのは、この技術者だけではない。アップルと関係が深いシリコンバレーの技術者たちからは同じような話を頻繁に聞く。その声は日に日に大きくなっている。

 ARグラスとともに開発中とされるのがARグラス向けのOS「realityOS」である。これもアップルが発表した名称ではないが、Apple Glassと同様に業界で通称として多用されている。アップルは端末ごとに専用OSを用意してきた。Mac向けのmacOSを筆頭に、iPhoneにiOS、iPadにiPadOS、Apple WatchにwatchOSといった具合だ。そのため、眼鏡型端末向けにも専用OSを開発中だとみられている。

 2022年5月には、米国のRealityo Systemsという会社が「REALITYOS」を商標(トレードマーク)として既に登録していると米メディアなどが報じた。この会社とアップルの関係は不明だが、米大手IT企業がダミー会社を通じて、新製品や新サービスの商標を取得し、そのダミー会社を買収して商標を得るのは「一般的」(米大手IT企業の社員)だ。米Meta Platforms(メタ・プラットフォームズ)も、Facebook(フェイスブック)から社名変更する際に、ダミー会社を通じて商標を登録したとされる。アップルも同様の手法を取る可能性が高い。

 仮に2023年にApple Glassが登場するとすれば、realityOSは2022年6月開催の開発者会議「WWDC22」で発表されるだろう。一般に、新しいハードウエアを発売する場合、さまざまなアプリをそろえるために、発売前から告知して開発者の参加を促すことがよくあるからだ。WWDCの基調講演では通常、その年の後半にアップデート予定の各OSの新機能や新サービスを主に発表する。その流れで、realityOSが発表されるかもしれない。

WWDC22のテーマ画像
WWDC22のテーマ画像
(画像:アップル)
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