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 米Tesla(テスラ)が電気自動車(EV)のモデルチェンジに相次いで取り組んでいる。2021年5月の納車分から小型セダン「Model 3」や小型SUV(多目的スポーツ車)「Model Y」のミリ波レーダーを省き、カメラだけで「オートパイロット」機能を動作させる。翌6月には、高級セダンの電気自動車(EV)「Model S」の改良版と位置付ける「Model S Plaid」の納車を始めた。新しいモーターを採用し、1.99秒で時速0マイルから60マイル(約96.6km)に達する加速性能を最大のウリにする。

 自動運転向けセンサーで「三種の神器」と呼ばれるものは、カメラとミリ波レーダー、LiDAR(レーザーレーダー)である。このうちテスラCEO(最高経営責任者)のElon Musk(イーロン・マスク)氏は、LiDARのコスト高などを理由にかねて「LiDAR不要」を唱えている。次はミリ波レーダーまで取り除き、自動運転にカメラシステム「Tesla Vision」だけで臨む。

Model 3
Model 3
(出所:テスラ)
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 もっとも、テスラも慎重に移行する。最初の対象は北米市場のModel 3 とModel Yにとどめる。加えて、5月の納車開始から数週間は、運転支援機能に制限をかける。例えば、「オートステアリング」と呼ぶオートパイロット利用時の自動操舵(そうだ)の最高速度を時速75マイル(約121km)にする。車線逸脱を防止する「Emergency Lane Departure Avoidance」機能や、駐車場所から車両を自動で出し入れする「Smart Summon」機能(オプション装備)を納車時に無効にする場合があるとする。その場合、後日OTA(Over The Air)によるソフトウエアアップデートで機能を有効にするという。

 Model Sや高級SUV(多目的スポーツ車)「Model X」、ならびに北米以外の地域向けのEVは、Tesla Visionへの移行が適切だと判断するまで、ミリ波レーダーを装備し続けるとする。