JR札幌駅に整備する北海道新幹線のホームの位置を巡って、整備主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)と営業主体のJR北海道などとの間で調整が難航していた問題は、JR側の提案で2月に急きょ浮上した「大東案」(東案その2)で決着する見通しとなった。
国土交通省と北海道、札幌市を加えた5者は3月12日、在来線ホームから離れた駅東側に新幹線ホームを設ける大東案を有力候補とすることで合意した。同案は概算工事費が645億円と、鉄道・運輸機構が推していた在来線ホームの一部を改修する「認可見直し案」よりも75億円ほど高くなる。しかしJR側が差額の負担を提案したのに加え、技術的な課題に解決のめどがついたことから、実現に向けて大きく前進した。
5者会議は地元経済界の意見を反映させたうえで、新幹線ホームの位置を3月末までに正式決定する予定だ。