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 国土交通省九州地方整備局は4月18日、福岡空港の2件の舗装工事でコンクリート舗装版の連結用鉄筋が所定の位置に設置されていなかったとして、施工したNIPPOを2カ月半の指名停止にしたと発表した。

福岡空港の2件の舗装工事で施工不良があった(写真:日経コンストラクション)
福岡空港の2件の舗装工事で施工不良があった(写真:日経コンストラクション)
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 最初に問題が発覚したのは、九州地整が2015年度に発注した誘導路の舗装工事。翌年度に発注した隣接箇所の舗装工事で、発注者支援業務を委託された港湾空港総合技術センターの職員が17年2月に発見した。

 NIPPOが施工した誘導路を職員が歩いていたとき、舗装版同士の間(目地)が通常より大きく開いていることに気付いた。隙間を確認すると、本来なら設置されているはずの連結用鉄筋が見えなかった。

 報告を受けた九州地整が詳細に調査したところ、長さ25mの目地の1カ所で使用した55本の連結用鉄筋のうち約9割に当たる48本が所定の位置に設置されていなかった。

 これを受け、NIPPOが福岡空港で担当した他の舗装工事も調査。10年度に発注したエプロンと誘導路の工事でも、長さ25mの目地の2カ所で使用した計100本の連結用鉄筋のうち約6割に当たる62本が所定の位置からずれていた。

問題発覚時の様子。コンクリート版の間(目地)が大きく開いていた(写真:国土交通省九州地方整備局)
問題発覚時の様子。コンクリート版の間(目地)が大きく開いていた(写真:国土交通省九州地方整備局)
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