バングラデシュの首都ダッカの都市高速鉄道(MRT)整備事業で、日本の建設会社の受注が相次いでいる。
三井住友建設は、タイの建設会社イタリアン・タイ・デベロップメントとJVを組み、延長約4.9kmの高架軌道と4カ所の高架駅舎の建設工事を総額約287億円で受注。鉄建建設も、バングラデシュの建設会社アブドゥル・モネムと日本のプレストレスト・コンクリート(PC)橋梁メーカー、安部日鋼工業(岐阜市)とJVを組み、延長約3.2kmの高架軌道と3カ所の高架駅舎を総額約220億円で受注した。両JVは4月30日に、発注者のダッカ都市交通公社と契約した。
バングラデシュは、日本の約40%の国土に世界8位の人口(約1億6300万人)を抱える。人口密度は世界有数の高さで、人口集中が進むダッカではその傾向が顕著だ。ダッカでは1990年から2014年にかけて人口が662万人から1698万へと大幅に増加。交通需要の急増にインフラ整備が追い付かず、渋滞や大気汚染が慢性化している。こうした問題を解決するため、日本の政府開発援助(ODA)を活用してMRTを建設することになった。