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 大手建設会社などで構成する海外建設協会(海建協)の調査で、会員企業50社の2017年度の海外工事受注額が前年度より19.7%増え、過去最高の1兆8510億円を記録した。土木工事をはじめとする大型案件を複数計上したアジアの受注がけん引。現地法人の受注も安定して推移している。海外受注全体では、7年連続で1兆円を上回った。海建協が5月10日に発表した。

海外受注額の推移
海外受注額の推移
海外建設協会の資料を基に日経コンストラクションが作成
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 受注の内訳は、本邦法人が105.8%増の8133億円、現地法人が9.9%減の1兆377億円。先行して施工した工事の実績が後発工事の受注につながった大型案件が多かったことで本邦法人の受注が伸びた。現地法人の受注額は、過去最高を記録した16年度の反動で若干減ったものの、4年連続で1兆円を上回る水準を維持している。

 地域別で見ると、経済成長が著しいアジアが1兆1062億円で、全体に占める割合は59.7%と前年度に続いて最も多かった。五洋建設がバングラデシュで17年8月、同社の単独工事として過去最大規模となる港湾工事を約1620億円で受注したことなどが影響した。

 アジアに次いで受注額が多かったのは北米で、全体の20.1%を占めた。金額は3729億円と前年度から42.5%下がったが、受注件数は前年度と大差ない。大型工事を受注した前年度の反動減となった。