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未公開のたて坑も見学コースに

 社会実験では、1カ月当たりの定員を従来の2300人から約1万人に拡大する計画だ。東武トップツアーズが料金650円の見学ツアーを原則毎日、1日当たりの回数を従来の2倍以上に増やして開催する。従来は非公開だった深さ70mのたて坑を見学コースに追加するほか、調圧水槽に雨水がたまっている状態を見学するプランを用意するなど、新たな試みも取り入れる。ツアーの運営費用は同社が料金収入で賄う。

8月から新たに見学ツアーに組み込む「第1たて坑」。深さ70m、内径30mの巨大な円筒状の構造物の内側が見られる(写真:国土交通省)
8月から新たに見学ツアーに組み込む「第1たて坑」。深さ70m、内径30mの巨大な円筒状の構造物の内側が見られる(写真:国土交通省)
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 国交省関東地整江戸川河川事務所の担当者は、「民間企業の発想を盛り込んだイベントやツアーを通じて、日本の防災技術を世界に発信していく」と狙いを明かす。少なくとも8月中は社会実験を続け、その効果を検証した後、本格的な民間運営に切り替える方針だ。

 政府が2016年3月に示した「明日の日本を支える観光ビジョン」は、既存インフラや工事現場などを観光資源化するインフラツーリズムを重要施策の1つに位置付ける。官民連携による見学ツアーの運営は公的負担を減らす期待が大きい。観光資源となっている他のインフラでも導入が進みそうだ。

従来は雨水がたまっている間は見学を中止していたが、8月以降は「特別見学プラン」として内部をのぞけるサービスを提供する予定(写真:国土交通省)
従来は雨水がたまっている間は見学を中止していたが、8月以降は「特別見学プラン」として内部をのぞけるサービスを提供する予定(写真:国土交通省)
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(発表資料:首都圏外郭放水路見学会の概要