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内包するカプセルでアスファルト補充

 その後の劣化度合いなどの調査に基づいて、4年に1回、誘導加熱を行えば路面の状態を保てる見通しを立てている。「A58は渋滞がよく発生する交通量の多い道路だ」。會澤高圧コンクリートグル―プで研究開発を担うアイザワ技術研究所の中村聖二主席研究員は、こう説明する。

オランダ国内の高速道路A58の400mの区間で、2010年に自己治癒型のアスファルト舗装を施工した(写真:エピオン)
オランダ国内の高速道路A58の400mの区間で、2010年に自己治癒型のアスファルト舗装を施工した(写真:エピオン)
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 ただし、アスファルト自体の劣化などが進めば、誘導加熱を行っても十分な補修効果を期待できなくなる。そこで、舗装内にアスファルトを封じ込めたカプセルを投入する方法を組み合わせる。

 外力などによって舗装内に微細なクラックが入ると、舗装内に投入しておいたカプセルが割れて液状のアスファルト材を補充するのだ。カプセルの直径は1~2mm程度。こちらもアスファルト材料の種別に応じて配合量は異なるものの、舗装材の重量比で1~2割程度を混入する。

アスファルトをカプセルに封入した材料を混入した場合の修復イメージ(資料:日経 xTECH)
アスファルトをカプセルに封入した材料を混入した場合の修復イメージ(資料:日経 xTECH)
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 オランダ発の技術を日本国内で展開するうえでは、数々の課題がある。例えば、アスファルト材料の混合作業はその1つだ。「現状のプラントで対応できるか否かや混合時間などは、実際に国内の骨材を使いながら確かめていく必要がある」と、中村主席研究員は語る。

 鉄を混合した舗装材料のリサイクルについても、再びアスファルト混合物としての利用が可能なのか、路盤材としての活用に限られるのかなどを検証していかなければならない。