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技術賞Ⅱグループ 五ケ山ダム建設など6件

 土木技術の発展に貢献し、社会の発展に寄与したと認められるプロジェクト。応募12件から6件が受賞した。

●湾口防波堤災害復旧事業(釜石・大船渡)

 国土交通省東北地方整備局釜石港湾事務所

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釜石の湾口防波堤。粘り強い構造を提案し、東北の防波堤の災害復旧では国内初の適応事例となった。滑動抵抗を増すためにアスファルトマットの敷設や港内側マウンドへの腹付け工の対策を実施している(写真:土木学会)
釜石の湾口防波堤。粘り強い構造を提案し、東北の防波堤の災害復旧では国内初の適応事例となった。滑動抵抗を増すためにアスファルトマットの敷設や港内側マウンドへの腹付け工の対策を実施している(写真:土木学会)
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●五ケ山ダム建設事業~生産性向上を目指したダム建設に最新土木技術で挑む~

 福岡県

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ダム本体工事においては、合理化施工法であるRCD工法をさらに進化させた巡航RCD工法を全国で初めて全面的に採用した。専用の締め固め機を開発したり、河床岩着部から高標高部まで連続的にRCD工法で施工する技術を開発したりするなど、さらなる合理化・効率化に努め、ダム本体のコンクリート打設に要する期間を約3カ月短縮した(写真:土木学会)
ダム本体工事においては、合理化施工法であるRCD工法をさらに進化させた巡航RCD工法を全国で初めて全面的に採用した。専用の締め固め機を開発したり、河床岩着部から高標高部まで連続的にRCD工法で施工する技術を開発したりするなど、さらなる合理化・効率化に努め、ダム本体のコンクリート打設に要する期間を約3カ月短縮した(写真:土木学会)
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●石狩湾新港発電所1号機新設工事(新技術の導入による積雪寒冷地における工程の制約の克服と環境負荷低減の実現)

 北海道電力

温度ひび割れ抑制および産業副産物の有効利用の観点から、大規模LNGタンクでは国内初となるセメントの30%をフライアッシュに置換した配合を採用した。また、プロジェクト全体では約5万2700m3のフライアッシュコンクリートを使用し、環境負荷低減を図った。放水路トンネル工事では、液化CO2を冷媒とする凍結工法を世界で初めて採用し、温暖化ガスの低減を行った(写真:土木学会)
温度ひび割れ抑制および産業副産物の有効利用の観点から、大規模LNGタンクでは国内初となるセメントの30%をフライアッシュに置換した配合を採用した。また、プロジェクト全体では約5万2700m3のフライアッシュコンクリートを使用し、環境負荷低減を図った。放水路トンネル工事では、液化CO2を冷媒とする凍結工法を世界で初めて採用し、温暖化ガスの低減を行った(写真:土木学会)
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●東京外かく環状道路 三郷南IC~高谷JCT間の整備事業

 国土交通省関東地方整備局首都国道事務所、東日本高速道路会社関東支社さいたま工事事務所、東日本高速道路会社関東支社千葉工事事務所

高谷ジャンクション(JCT)付近。東京外かく環状道路の三郷南インターチェンジ(IC)―高谷JCT間では、地域に配慮した構造対応による合意形成や約3000件にも及ぶ事業用地の交渉とともに、6カ所もの鉄道交差や道路・河川のインフラ交差などの難工事を克服した。当初計画から約半世紀の時を経て開通を迎えたプロジェクト(写真:土木学会)
高谷ジャンクション(JCT)付近。東京外かく環状道路の三郷南インターチェンジ(IC)―高谷JCT間では、地域に配慮した構造対応による合意形成や約3000件にも及ぶ事業用地の交渉とともに、6カ所もの鉄道交差や道路・河川のインフラ交差などの難工事を克服した。当初計画から約半世紀の時を経て開通を迎えたプロジェクト(写真:土木学会)
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●堆積岩中の高レベル放射性廃棄物地層処分研究施設の建設と研究事業(幌延深地層研究計画事業)

 日本原子力研究開発機構、大成建設・大林組・三井住友建設JV

地下300m以深の高水圧環境下で、かつメタンガスが遊離しボーリング孔から地下水が30m以上も噴出するなかでグラウトを注入する必要があった。既往の配合の見直しやミルクを循環しながらダメ押しができるように孔内循環式二重管パッカーの開発、さらには注入技術者の力量にかかわらず施工品質を確保できるよう、自動制御装置を開発することにより、高止水性のグラウト注入技術を確立して施工を実施した(写真:土木学会)
地下300m以深の高水圧環境下で、かつメタンガスが遊離しボーリング孔から地下水が30m以上も噴出するなかでグラウトを注入する必要があった。既往の配合の見直しやミルクを循環しながらダメ押しができるように孔内循環式二重管パッカーの開発、さらには注入技術者の力量にかかわらず施工品質を確保できるよう、自動制御装置を開発することにより、高止水性のグラウト注入技術を確立して施工を実施した(写真:土木学会)
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●津波で被災した山田線宮古・釜石間鉄道復旧(まちづくりと一体となって鉄道復旧を実現した取組み)

 JR東日本、国土交通省東北地方整備局三陸国道事務所、岩手県、宮古市、釜石市、大槌町、山田町、三陸鉄道

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閉伊川の橋梁架設の状況。漁業による制約条件が厳しいなか、河川上空での桁架設工法や、既設構造物を補強・再利用する工法などを駆使して、工程上の課題を克服した。また復旧後の利用促進に向けて、新駅の整備や駅舎のデザイン性向上、見学会や観光キャンペーンなどの取り組みを、関係機関が連携して展開した(写真:土木学会)
閉伊川の橋梁架設の状況。漁業による制約条件が厳しいなか、河川上空での桁架設工法や、既設構造物を補強・再利用する工法などを駆使して、工程上の課題を克服した。また復旧後の利用促進に向けて、新駅の整備や駅舎のデザイン性向上、見学会や観光キャンペーンなどの取り組みを、関係機関が連携して展開した(写真:土木学会)
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