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 農林水産省は2019年6月11日、決壊すると人的被害が出る恐れのある「防災重点ため池」を新たな基準で再選定した結果、これまでの5倍を超える約6万4000カ所になったと発表した。豪雨によるため池の決壊が相次ぐなか、防災重点ため池への指定漏れを防ぐため、農水省が18年11月に全国一律の基準を設けた。

防災重点ため池の新しい選定基準。農林水産省の資料を基に日経コンストラクションが作成
防災重点ため池の新しい選定基準。農林水産省の資料を基に日経コンストラクションが作成
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 防災重点ため池の選定はそれまで都道府県の裁量に任されていた。具体的な数値を盛り込んだ新基準の設定を受け、都道府県が19年5月末までに選定し直した。

 その結果、全国の農業用ため池16万6638カ所のうち、6万3722カ所が防災重点ため池に指定された。最も多かったのは兵庫県で、9135カ所。広島県が8167カ所、香川県が5849カ所と続く。14年3月末時点では全国で1万1399カ所だった。

 農水省は市町村に対し、再選定した防災重点ため池の場所を示す地図を19年度中に作成するよう要請。さらに、ため池が決壊した場合の浸水想定区域図を20年度中に作成し、ため池管理者と行政との間の緊急連絡体制を整備するよう求めている。