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 2019年10月の台風19号で岩手県一関市の磐井川に流れ込む銅谷川が氾濫して住宅22棟が浸水したのは、合流部にある水門の開放の遅れが原因だった。水門の操作担当者が磐井川の水位低下を把握していたのに開放を怠ったため、銅谷川の水が行き場を失ってあふれた。

銅谷川周辺の浸水範囲。約1万2500m2が浸水した(資料:国土交通省岩手河川国道事務所)
銅谷川周辺の浸水範囲。約1万2500m2が浸水した(資料:国土交通省岩手河川国道事務所)
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 水門を管理する国土交通省岩手河川国道事務所が19年12月11日に公表した。関係者間の情報共有などに不備があったとして、被害を受けた住民に謝罪。今後、浸水した家屋の被害を調査して損害賠償する考えだ。

 同事務所によると、台風19号の影響で磐井川の水位が上昇し、銅谷川への逆流が始まったため、10月13日午前1時45分に水門を閉鎖。併せて、銅谷川の水を磐井川にくみ上げるポンプを稼働させた。

水門の位置図。銅谷川が磐井川に流れ込む合流部に設置されている。国土地理院の地図に岩手河川国道事務所が追記
水門の位置図。銅谷川が磐井川に流れ込む合流部に設置されている。国土地理院の地図に岩手河川国道事務所が追記
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 その後、すぐに磐井川の水位が低下。午前2時ごろには銅谷川の水位を下回った。この段階で水門を開放しなかったため、午前2時10分ごろに銅谷川の氾濫が始まった。結局、一関市の中央町と五代町で約1万2500m2が浸水。深さは最大1m程度で、15棟が床上浸水、7棟が床下浸水の被害を受けた。

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