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 福井県敦賀市に建設中の北陸新幹線深山トンネル(延長768m)が通る世界的に貴重な湿地で、これまで水の絶えたことがほとんどなかった沢が枯れた。例年にない少雨が原因とみられるが、トンネル工事の影響の可能性もある。建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構は、湿地の下流から上流へ水を戻す準備を始めた。

2019年11~12月に、「地蔵谷」と呼ばれる沢が枯れた。19年11月26日撮影。中池見湿地の環境保全に30年以上取り組んできたNPO法人「ウエットランド中池見」の笹木智恵子代表によると、地蔵谷はこれまでほとんど枯れたことがなかった。笹木代表は環境省から19年度の自然公園関係功労者環境大臣表彰を受けている(写真:ウエットランド中池見)
2019年11~12月に、「地蔵谷」と呼ばれる沢が枯れた。19年11月26日撮影。中池見湿地の環境保全に30年以上取り組んできたNPO法人「ウエットランド中池見」の笹木智恵子代表によると、地蔵谷はこれまでほとんど枯れたことがなかった。笹木代表は環境省から19年度の自然公園関係功労者環境大臣表彰を受けている(写真:ウエットランド中池見)
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地蔵谷の沢枯れの様子。19年11月26日撮影(写真:ウエットランド中池見)
地蔵谷の沢枯れの様子。19年11月26日撮影(写真:ウエットランド中池見)
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 問題が起こったのは、ラムサール条約に登録されている中池見(なかいけみ)湿地に注ぐ「地蔵谷」と呼ばれる沢だ。地元では、夏に日照りが続くなど、よほどのことがなければ枯れないといわれている。その沢が2019年11月から12月にかけて枯れた。

 中池見湿地では通常、冬に雨や雪が多い。しかし19年11~12月は、例年になく雨や雪が少なかった。鉄道・運輸機構では、降水量の少なさが沢枯れに大きく影響したとみている。20年1月に入って雨が降るようになり、地蔵谷にも水の流れが戻った。

2020年1月に入って雨が降るようになり、地蔵谷に水の流れが戻った。20年1月10日撮影(写真:ウエットランド中池見)
2020年1月に入って雨が降るようになり、地蔵谷に水の流れが戻った。20年1月10日撮影(写真:ウエットランド中池見)
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