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 もろい地質の影響による開通延期やトンネルの覆工コンクリートの浮き多発などトラブルが続く中部横断自動車道の建設工事で、今度は死亡事故が相次いだ。

 2020年内の開通を予定している下部温泉早川インターチェンジ(IC)―南部IC間(延長13.2km)で、1カ月ほどの間に2件発生。発注者の国土交通省関東地方整備局甲府河川国道事務所は、工事を中断するなど対応に追われている。

切り土工事に伴う立ち木の伐採時に、1次下請けの作業員が倒れてきた別の木の下敷きになった。元請けは新井組(資料:国土交通省甲府河川国道事務所)
切り土工事に伴う立ち木の伐採時に、1次下請けの作業員が倒れてきた別の木の下敷きになった。元請けは新井組(資料:国土交通省甲府河川国道事務所)
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 1件目の事故が起こったのは、19年12月18日。山梨県身延町の下八木沢地区で、切り土工事に伴う立ち木(樹高15m)の伐採をしていた1次下請けの男性作業員(58歳)が、用地境界外から倒れてきた腐食木(同13m)の下敷きになった。作業員は病院に搬送されたが、12月27日に死亡した。

 この事故からおよそ1カ月後の20年1月21日には、同じく身延町で建設中の下八木沢第一トンネル(延長399m)で、高所作業車のバケットに乗っていた2次下請けの男性作業員(64歳)が天井と作業台の間に頭を挟まれて死亡した。

高所作業車のバケットに乗っていた2次下請けの作業員が操作を誤り、天井と作業台の間に頭を挟まれた。元請けはフジタ(資料:国土交通省甲府河川国道事務所)
高所作業車のバケットに乗っていた2次下請けの作業員が操作を誤り、天井と作業台の間に頭を挟まれた。元請けはフジタ(資料:国土交通省甲府河川国道事務所)
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