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 かつて「談合の温床」などと批判された指名競争入札について、国土交通省が各地方整備局や北海道開発局などへの通達で、「実施しても差し支えない」と繰り返し述べている。2019年10月に続き、20年1月31日にも同じ内容を伝えた。

 背景には、台風や地震など自然災害の頻発と激甚化を受け、迅速な復旧を進める狙いがある。半面、入札参加者の減少が続く道路や河川の維持工事では、不調・不落対策や中長期的な担い手確保を目的とした本格導入も視野に入れる。要件に合えば、道路などの一般土木工事への適用も可能としている。

国土交通省は指名競争入札の実施について通達で繰り返し述べている(写真:日経クロステック)
国土交通省は指名競争入札の実施について通達で繰り返し述べている(写真:日経クロステック)
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 国交省が1月31日に出した通達は、直轄事業の円滑な発注と施工体制の確保に関する具体的な対策を示したものだ。入札方式の取り扱いについて、「地域の実情や工事の特性を踏まえ、指名競争入札の実施により早期着手等の観点から大きな効果が見込まれる工事等については、指名競争入札方式により実施しても差し支えない」と言明する。

 併せて、災害復旧工事では、工事の緊急度や建設会社の体制などを勘案し、最適な契約相手を選定できるよう、適切な入札契約方式を適用することなどと述べている。その具体策として、関東地方整備局が20年3月に入札を実施する「災害復旧推進フレームワークモデル工事」を例示。前もって建設会社に入札参加意欲を確認したうえで、発注者が参加者を指名する「フレームワーク方式」を紹介している。

関東地方整備局が試行する「災害復旧推進フレームワークモデル工事」の概要。2019年度補正予算などで実施する災害復旧工事に適用する(資料:国土交通省関東地方整備局)
関東地方整備局が試行する「災害復旧推進フレームワークモデル工事」の概要。2019年度補正予算などで実施する災害復旧工事に適用する(資料:国土交通省関東地方整備局)
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(関連記事:関東地整が指名入札で新方式、災害復旧の不調対策

 国交省は、国内に深刻な被害を与えた台風19号の来襲直後の19年10月21日にも、各地方整備局と開発局に施工体制の確保策などについて通達。災害復旧工事に関する具体的な言及はしなかったものの、早期着手の観点から大きな効果が見込める工事などについては、20年1月の通達と全く同じ表現を使っている。災害復旧に限らず、道路の維持工事や新設工事などでも、要件に合えば指名入札を実施できるという。

 同じ内容を繰り返し通知していることについて、国交省は「年度当初の通達の内容を思い出してもらうためだ」(大臣官房地方課)と説明する。