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 豪雨時の危険度を5段階で示す「警戒レベル」が、導入後1年で早くも見直される可能性が出てきた。避難勧告と避難指示が同じ「レベル4(全員避難)」に区分されているため、自治体や住民の間で分かりにくいとの声が多いからだ。政府の中央防災会議が勧告と指示の位置付けについて見直しも視野に検討を進める。

警戒レベルの概要。赤枠は日経クロステックが加筆(資料:内閣府)
警戒レベルの概要。赤枠は日経クロステックが加筆(資料:内閣府)
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 中央防災会議は、2019年10月の台風19号を受け、豪雨時の避難対策の強化を目的とした有識者による作業部会を設置。「分かりやすい防災情報の提供」などをテーマに、対応策をまとめることにした。

 19年12月18日の初会合では、避難勧告と避難指示がレベル4に位置付けられていることに対して、「情報の伝えにくさ、受け取る側の分かりにくさが依然として残っている」「将来的にレベル4の中に両方置いておくのか検討していく必要がある」などの意見が出た。

 そこで、20年2月5日の第2回会合では、避難勧告と避難指示の位置付けについて、20年度以降に災害対策基本法上の整理を行うなどとした対応策の骨子を作成。3月に開く第3回会合を経て、対応策を正式に決定することを確認した。

中央防災会議で検討を進める避難対策強化の全体像(資料:内閣府)
中央防災会議で検討を進める避難対策強化の全体像(資料:内閣府)
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 警戒レベルは、18年7月の西日本豪雨を教訓に、豪雨時の防災情報を住民が直感的に理解できるよう危険度を5段階で示したものだ。19年3月に導入された、しかし当初から、全員避難を促すレベル4に避難勧告と避難指示が同列に並んでいることに対して、住民の誤解を招くと批判的にみる向きもあった。

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