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 横浜市みなとみらい21地区の運河で建設中の歩行者デッキ「女神橋」でプレキャストの上部構造を架設したところ、桁下高が低くて観光船が通れなくなった。橋を発注した横浜市は設計を変更し、橋桁をジャッキアップして約60cm高くすると決めた。当初の設計については、「航路限界」である3.5mの桁下高を確保していたので、「問題はなかった」(横浜市港湾局の成田公誠政策調整課長)としている。

横浜市みなとみらい21地区に建設中の女神橋。上部構造はプレキャスト製(写真:日経クロステック)
横浜市みなとみらい21地区に建設中の女神橋。上部構造はプレキャスト製(写真:日経クロステック)
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女神橋の位置図(資料:横浜市)
女神橋の位置図(資料:横浜市)
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 女神橋は、カップヌードルミュージアムとパシフィコ横浜の間をつなぐ延長約75m、幅員6.8mの単純鋼箱桁橋だ。4億円の事業費を国と市が折半している。オリエンタルコンサルタンツの設計で、施工は橋台と基礎構造を東亜建設工業が、上部構造をJFEエンジニアリングが担当する。

 上部構造を架設した2020年3月18日、横浜港内で観光船を運航するシャイニークルーズ(横浜市)から「女神橋をくぐれない」との連絡を受け、事態が判明した。シャイニークルーズによると、潮位が130cmを超えると通れなくなるという。同社は、運河パークから出航する観光船の運航を一部中止している。

 市は女神橋の設計に当たって、約100m上流の運河に架かる「国際橋」の数値を基に、必要な桁下高を3.5mと設定した。橋桁にある「桁下高3.5m」の表示や、市の港湾計画や海図の表記を確認した。

 この数値は、船が橋をくぐれるよう桁下に空けておくスペースを示す航路限界だ。1994年完成の国際橋を設計した際に、市の関係部署が協議して設定した。

女神橋の中央に「桁下3.5m」と表記してある(写真:日経クロステック)
女神橋の中央に「桁下3.5m」と表記してある(写真:日経クロステック)
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女神橋の桁下高の根拠となった国際橋。女神橋から100mほど上流の運河に架かる。右の写真で、「桁下3.5m」と表記してあるのが分かる(写真:日経クロステック)
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女神橋の桁下高の根拠となった国際橋。女神橋から100mほど上流の運河に架かる。右の写真で、「桁下3.5m」と表記してあるのが分かる(写真:日経クロステック)
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女神橋の桁下高の根拠となった国際橋。女神橋から100mほど上流の運河に架かる。右の写真で、「桁下3.5m」と表記してあるのが分かる(写真:日経クロステック)