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 国土交通省北陸地方整備局が不正確な洪水浸水想定区域図を数年にわたって公表していたことが分かった。図を作製した建設技術研究所からの報告で問題が発覚した。現在は正確な図をホームページなどに掲載している。北陸地整は粗雑な成果品を納めたとして、同社を2020年3月30日から6週間の指名停止とした。

 問題があったのは、建設技術研究所が16年度に北陸地整羽越河川国道事務所から約2700万円で受注した「荒川浸水想定区域図作成検討業務」だ。担当者が浸水継続時間の計算に使用するデータなどを誤って設定。本来よりも浸水時間を長く表示していた。

建設技術研究所が誤って作製した浸水継続時間図。一部の地域で浸水継続時間を本来よりも長く表示している(資料:国土交通省羽越河川国道事務所)
建設技術研究所が誤って作製した浸水継続時間図。一部の地域で浸水継続時間を本来よりも長く表示している(資料:国土交通省羽越河川国道事務所)
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建設技術研究所が修正した浸水継続時間図(資料:国土交通省羽越河川国道事務所)
建設技術研究所が修正した浸水継続時間図(資料:国土交通省羽越河川国道事務所)
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 羽越河川国道事務所はミスに気付かず、ホームページなどに図を掲載。19年6月に建設技術研究所から報告を受けて、初めて問題を知った。その後、同年12月に図に誤りがあると明らかにし、同社から受け取った修正図を改めて公表した。

 建設技術研究所は19年5月に受注した「荒川水系ダム下流域浸水想定図検討業務」で、約2年前に作製した荒川浸水想定区域図の計算条件を確認した際に、データの誤りを把握。自ら費用を負担して、半年ほどかけて図を修正した。