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 戸田建設とカテックス(名古屋市)は、山岳トンネルの掘削中に壁面が変形するとロックボルトのワッシャーが発色して、目視での確認が可能となる「Eye Washer」を開発した。変位の増加に伴ってロックボルトの軸力が増えると、ワッシャーが赤くなる。材料費は数百円ほどと安価で、手軽に設置できる。

Eye Washerを設置したロックボルト頭部。軸力が生じると、白色(左)から赤色(右)へ変わる。赤く発色する範囲から、軸力の程度を想定できる(下)(写真:戸田建設)
Eye Washerを設置したロックボルト頭部。軸力が生じると、白色(左)から赤色(右)へ変わる。赤く発色する範囲から、軸力の程度を想定できる(下)(写真:戸田建設)
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 Eye Washerは透明なプラスチック製の角形ワッシャーに、2枚の圧力測定フィルムを貼り付けている。サイズは縦10cm、横10cm、厚さ1cmだ。圧力が作用すると、フィルムの内部にあるカプセル状の発色剤が割れ、顕色剤と接触して円状に赤く発色する。赤色に変化した直径の大きさから軸力の程度を把握できるため、トンネルの変位の増加が直感的に分かる。

Eye Washerを設置したロックボルト頭部の断面図と平面図(資料:戸田建設)
Eye Washerを設置したロックボルト頭部の断面図と平面図(資料:戸田建設)
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 使用するワッシャーやフィルムは全て汎用製品なので、材料費を抑えられる。実験などによって安全性も確認済みだ。ワッシャーとしての機能は、緩い地山で使用するロックボルトの設計耐力である178kNまで維持できる。

 ロックボルト頭部を構成する鋼製のワッシャーと六角ナットの間に挟むだけでよく、施工のサイクルタイムに影響を与えない。

Eye Washerの構造 (資料:戸田建設)
Eye Washerの構造 (資料:戸田建設)
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