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 サンポール(広島市)とユアサ商事、応用地質は、水位センサーを内蔵した車止め(ボラード)で内水氾濫を監視する技術を共同開発した。街中に多数あるボラードを活用して、氾濫時の水位を面的に検知し、周囲の住民へ注意を呼び掛ける。

冠水センサー付きのボラード。京都府福知山市に設置している(写真:サンポール、ユアサ商事、応用地質)
冠水センサー付きのボラード。京都府福知山市に設置している(写真:サンポール、ユアサ商事、応用地質)
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 冠水センサーを内蔵した新たなボラードは直径16.5cm、高さ85cm。既存の製品とサイズは変わらないため、置き換えられる。車が衝突した際の耐久性も有したままだ。既存のボラードの基礎にプレートを付けて新たなボラードをはめ込み、ボルトを締めるだけで設置は完了する。

 開発したボラードの中には、フロート式のセンサーを取り付けている。水位の変化に合わせて、フロートが上下に移動する仕組みだ。センサーの位置までフロートが上がると、その時刻とボラードの位置情報が応用地質の保有するクラウドへ瞬時に伝わる。同社からの情報は自治体を介して、住民に届ける。官民の連携によって、冠水から避難勧告までの時間を大幅に短縮できる。

センサーが冠水を検知し、氾濫が収束するまでの一連の流れ(資料:サンポール、ユアサ商事、応用地質)
センサーが冠水を検知し、氾濫が収束するまでの一連の流れ(資料:サンポール、ユアサ商事、応用地質)
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 ボラードには通常灯に加え、非常灯を搭載している。非常灯は冠水の検知と同時に赤く点滅する。日中でも50m先から確認できる。水位が低下するまで非常灯は光を発し続け、周囲へ危険を訴える。バッテリーの残量が減って48時間連続で点滅できない場合は、管理者へ通知が届く。

冠水センサー付きボラードの概要(資料:サンポール、ユアサ商事、応用地質)
冠水センサー付きボラードの概要(資料:サンポール、ユアサ商事、応用地質)
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 普段使う通常灯の電力は太陽光発電で賄う。通常灯には省エネで長寿命のLED、蓄電池には充放電を繰り返しても劣化がほとんどなく長寿命なEDLC(電気二重層コンデンサー)をそれぞれ採用した。これらは、商用電源を使用しないため、施工に伴う電気工事が不要だ。