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 東日本高速道路会社と大林組は共同で、防水性能を持つプレキャストPC(プレストレスト・コンクリート)床版を開発した。床版の上面に緻密な超高強度繊維補強コンクリート(UFC)を使っており、内部に雨水が浸透しない。現場での防水工事が不要なので、工事規制の日数を減らせる。

開発したプレキャストPC床版のイメージ。下層がコンクリート、上層がUFC層の複合構造で雨水の浸透を防ぐ(資料:大林組)
開発したプレキャストPC床版のイメージ。下層がコンクリート、上層がUFC層の複合構造で雨水の浸透を防ぐ(資料:大林組)
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 開発したPC床版は、UFCとコンクリートの複合構造だ。コンクリート上のUFCの層が従来の防水層と同様に、雨水の浸透を防ぐ。UFCは一般的なコンクリートよりも高い圧縮強度を持ち、水や塩化物イオンが浸入しにくい。コンクリート床版に防水工を施した場合よりも、長期間にわたって防水性能を保てる。舗装の打ち換えなどに併せて防水層を更新する必要がない。

防水性能を持つプレキャストPC床版の排水イメージ(資料:大林組)
防水性能を持つプレキャストPC床版の排水イメージ(資料:大林組)
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 複合構造のPC床版は工場で製作し、現場へ運搬して設置する。UFCには、大林組が開発したスリムクリートを使う。床版の接合部にもUFCを現場打ちするので、床版全面の防水性を確保できる。床版の厚さは220mm。UFC層が20~40mmでコンクリート層が180~200mmだ。

従来工法(上)と開発したPC床版の施工の流れ(資料:大林組)
従来工法(上)と開発したPC床版の施工の流れ(資料:大林組)
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