全1107文字
PR

 飛島建設と埼玉大学大学院理工学研究科の松本泰尚教授は現場で発生する振動を、汎用的な資材で低減する防振堤の技術を開発した。敷き鉄板またはコンクリート板の上に大型土のうを積み上げるだけで、地表面の振動を面的に制御する。振動が伝わる途中への防振対策としては安価で、簡易に設置できる。

飛島建設は現場で防振堤の効果を検証した。地表面に敷き鉄板やコンクリート板を敷き、大型土のうを積むというシンプルな構造なので、撤去も容易だ。建設現場で使う資機材を活用するため、調達しやすく費用も抑えられる(写真:飛島建設)
飛島建設は現場で防振堤の効果を検証した。地表面に敷き鉄板やコンクリート板を敷き、大型土のうを積むというシンプルな構造なので、撤去も容易だ。建設現場で使う資機材を活用するため、調達しやすく費用も抑えられる(写真:飛島建設)
[画像のクリックで拡大表示]

 敷き鉄板やコンクリート板は剛性を持たせるため、地盤に敷く。上から大型土のうを積み、単位面積当たりの質量を増やして振動の低減効果を高める。土のうを横に並べることで、振動を制御する面が広くなり、波長の長い振動に対して効果を発揮する。

防振堤の振動低減メカニズムのイメージ。地盤の加速度応答の数値解析結果を示している。高くなっている箇所が防振堤。その奥が加振点(動画:飛島建設)
敷き鉄板がない防振堤の場合。ある場合と比べて加速度応答が大きい。敷き鉄板の上に載せる大型土のうは、その質量によって防振堤全体としての剛性を高め、変位を拘束する効果がある(動画:飛島建設)

 防振堤は、振動が発生する工事箇所と振動の影響を受ける受振部の間に設置する。中型のバックホーがあれば防振堤は構築できる。

振動を低減するには、発生源への対策、振動が広がる途中での対策、受振部への対策の3つに分類される。開発した防振堤は大掛かりな作業が不要で、振動の広がる途中で打つ対策だ(資料:飛島建設)
振動を低減するには、発生源への対策、振動が広がる途中での対策、受振部への対策の3つに分類される。開発した防振堤は大掛かりな作業が不要で、振動の広がる途中で打つ対策だ(資料:飛島建設)
[画像のクリックで拡大表示]