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 国土交通省は、国や自治体が持つ約8万件のインフラ構造物の点検結果などを集約し、オンラインの地図上で公開した。直轄事業で取得した約250件の3次元点群データなども登録。各種のデータをブラウザーで検索して表示できる「国土交通データプラットフォーム1.0」を構築し、2020年4月24日に運用を開始した。

国土交通データプラットフォーム。点検データなどが登録されている構造物の位置にアイコンを表示。クリックすると詳細を表示できる(資料:国土交通省)
国土交通データプラットフォーム。点検データなどが登録されている構造物の位置にアイコンを表示。クリックすると詳細を表示できる(資料:国土交通省)
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 プラットフォームでは、橋やトンネルといった構造物のデータを、位置情報に基づいて地図上に落とし込んだ。地図上のアイコンをクリックすれば、構造物の点検時期や劣化の度合いなどを表示できる。ボーリング調査に基づく14万件ほどの地盤データも登録済みだ。会員登録などは不要で、無料で見られる。

 これらの登録情報は従来、データ管理者が個々のウェブサイトで公開していた。例えば、構造物の点検データは国交省の社会資本情報プラットフォーム、ボーリング調査のデータは国土地盤情報センターの国土地盤情報データベースといった具合だ。

 データが分散していると、業務などで必要になったときに複数のウェブサイトを巡って集めなければならず、手間がかかる。構造物の名称を羅列してリンクを貼っただけの使いにくいウェブサイトもあり、活用が難しかった。各データをAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を通じてプラットフォームに集約し、利便性を向上させた。

 今後、工事・業務で作成したBIM/CIMモデルや点群といった情報も集め、国土の3次元データ化を進める。3次元データをオンライン上で納品できるようにして直接プラットフォームに登録する仕組みを構築。これまで地方整備局ごとに管理していたデータを一元化する。

 国交省がプラットフォームの活用例に挙げるのは、洪水予測や避難支援といった防災の高度化だ。自動運転や物流の効率化などにも幅広く活用を見込む。「まずは活用事例を作ってプラットフォームのメリットを示し、民間や自治体が持つデータとの連携を促していきたい」(国交省技術調査課)