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リニア中央新幹線静岡工区有識者会議の第2回会合後、会見に臨むJR東海の宇野護副社長(写真:日経クロステック)
リニア中央新幹線静岡工区有識者会議の第2回会合後、会見に臨むJR東海の宇野護副社長(写真:日経クロステック)
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 リニア中央新幹線南アルプストンネル静岡工区が大井川の流量減少などを懸念する静岡県の反対で本格着工できない問題で、国土交通省の設置した有識者会議(座長:福岡捷二・中央大学研究開発機構機構教授)が2回目の会合を開いた。JR東海は初会合で静岡県の反発を招いた金子慎社長の発言について陳謝し、データ不足と批判された静岡工区について情報を補足した。

 会合は2020年5月15日、東京・霞が関の国土交通省で開催した。オブザーバーとして有識者会議に関わる県は、JR東海による情報の補足を歓迎し、有識者会議の効果を評価する姿勢を示した。ただ、国交省による会議の公開が不十分である点は批判している。

■JR東海は現場の詳細な位置関係を標高の数値付きで明らかにした
■JR東海は現場の詳細な位置関係を標高の数値付きで明らかにした
南アルプストンネルへの導水路トンネルの取り付け位置の標高を「約1135m」と記載している(資料:JR東海)
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 JR東海はこの会合で初めて、静岡工区の本坑や導水路トンネルなどの標高の数値を随所に記した地図を公表し、それぞれの詳細な位置を明らかにした。県はJR東海がそれまで現場の位置関係について分かりやすく説明してこなかったと指摘。県が自ら標高の数値を推定して地図を作製した。そのため、県の地図とJR東海の資料との間で数値にずれが生じていた。

■静岡県が事前に推定を交えて作成した現場の位置関係の図
■静岡県が事前に推定を交えて作成した現場の位置関係の図
南アルプストンネルへの導水路トンネルの取り付け位置の標高を「1132m」と記載している(資料:静岡県)
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 会議後、ウェブ会議システムで会見に応じた静岡県の難波喬司副知事はトンネルの標高に触れ、「これまでずっと知りたかったことがこの会議で分かった」と述べた。