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 岐阜大学や日本建設機械施工協会施工技術総合研究所(静岡県富士市)など7者は、3Dプリンティング技術とICT(情報通信技術)建機とを組み合わせて、現場でコンクリート構造物を造形する「On-Site Shot Printer(オンサイト・ショット・プリンター)」を開発した。下向きに吹き付けて積層させるだけでなく、垂直壁面への吹き付けも可能だ。

油圧ショベルのバケットにノズルを取り付けて吹き付ける(写真:日本建設機械施工協会施工技術総合研究所)
油圧ショベルのバケットにノズルを取り付けて吹き付ける(写真:日本建設機械施工協会施工技術総合研究所)
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 現場で構造物をプリント造形するには、吹き付け箇所へ材料を圧送しなければならない。加えて、構造物としての強度確保も必要だ。そこで、乾式吹き付けと湿式吹き付けの特長を兼ね備えたハイブリッド吹き付けシステムを開発・採用した。

乾式吹き付けと湿式吹き付けを兼ね備えたシステム(資料:日本建設機械施工協会施工技術総合研究所)
乾式吹き付けと湿式吹き付けを兼ね備えたシステム(資料:日本建設機械施工協会施工技術総合研究所)
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 材料の圧送に適しているのは、乾式吹き付けだ。セメントや骨材などの粉体材料と水を、圧送空気やポンプで個別に送る。最大300mもの長距離圧送が可能だ。対して、粘性があり強度を確保できるのが、湿式吹き付けだ。あらかじめ水やセメントなどを練り混ぜたモルタルを圧送し、吹き付ける。

 乾式吹き付けシステムで圧送した材料をモルタル回収機で混ぜ合わせた後に、湿式吹き付けシステムを使って最終的にポンプで吹き付ける。

柱用の埋設型枠を造形している様子。垂直に組んだ鉄筋に金網を張り、そこにモルタルを吹き付ける(写真:日本建設機械施工協会施工技術総合研究所)
柱用の埋設型枠を造形している様子。垂直に組んだ鉄筋に金網を張り、そこにモルタルを吹き付ける(写真:日本建設機械施工協会施工技術総合研究所)
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