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 ワイビーエム(佐賀県唐津市)は、ICT(情報通信技術)地盤改良の一連の過程に必要な複数のシステムを一元化する「Y-Navi」を開発した。施工データの作成や杭(くい)芯位置への誘導、施工履歴データを使った出来形管理などを全てこなす。国土交通省が2020年3月に公表したスラリーかくはん工の「施工履歴データを用いた出来形管理要領」に対応する。

ワイビーエムが開発したICT地盤改良システム「Y-Navi」の概要(資料:ワイビーエム)
ワイビーエムが開発したICT地盤改良システム「Y-Navi」の概要(資料:ワイビーエム)
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ワイビーエムが実施した社内での試験運転の様子(写真:ワイビーエム)
ワイビーエムが実施した社内での試験運転の様子(写真:ワイビーエム)
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 地盤改良工事のICT施工ではこれまで、マシンガイダンス(MG)用の設計データの作成や目標位置までの移動、出来形の3次元での表示、帳票の作成といった過程ごとに、個別のシステムを用意していた。データを関連付ける手間がかかっていた。

 ワイビーエムが開発したシステムでは、これら複数のシステムを一元化し、ICT施工に要するデータを全て共有できる。同社のICT地盤改良機に専用のタブレット端末 とGNSS(衛星を用いた測位システムの総称)のアンテナを搭載し、クラウドで運用する。

 まず、 2次元の設計図からMG用のデータを作成する。地盤内にかくはんする改良材の目標流量や、改良体の品質に影響するかくはん翼の「羽根切り回数」 といった杭の条件については、設定する必要がある。

 次に、重機のオペレーターが、運転席に置いた端末で杭芯の目標位置を選択。GNSS測位による誘導に沿って走行や旋回の操作をする。画面に重機の位置と目標までの距離が表示されるので、位置出しが不要だ。

マシンガイダンスによる施工位置への誘導のイメージ。GNSSの測位により目標位置と重機の位置の差分を計測し、端末の画面上に距離を示す(資料:ワイビーエム)
マシンガイダンスによる施工位置への誘導のイメージ。GNSSの測位により目標位置と重機の位置の差分を計測し、端末の画面上に距離を示す(資料:ワイビーエム)
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