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 環境省と内閣府は、地球温暖化で想定を超える災害が頻発する「気候危機」の時代のなか、自然機能の活用や危険エリアからの移住促進など「災害をいなす」取り組みを進める。

気候変動で災害が激甚化している。写真は、2018年7月の西日本豪雨で被害を受けた広島県坂町小屋浦地区(写真:日経コンストラクション)
気候変動で災害が激甚化している。写真は、2018年7月の西日本豪雨で被害を受けた広島県坂町小屋浦地区(写真:日経コンストラクション)
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 小泉進次郎環境相と武田良太防災相が2020年6月30日に共同声明を発表。気候変動対策と防災・減災対策を連携させる「気候変動×防災」の戦略について、政府のあらゆる分野の政策に組み込むよう働きかけていく方針を示した。

 共同声明によると、国内の都市は歴史的に河川や海岸の付近に形成されてきたため、気候変動による水害リスクを受けやすい。これまでは堤防などインフラを整備して、被害を抑えてきた。しかし、地球温暖化で大雨の頻度と強度が増大するなか、過去の災害規模に基づく従来の整備手法では被害を防ぎきれない。

 今後は、災害が生じ得るものとして被害を最小限に抑える「災害をいなす」取り組みが必要だと指摘。その有効策の1つとして、自然環境が持つ多様な機能を活用して災害リスクを低減する「グリーンインフラ」の整備を挙げた。具体的には、雨水を地中に浸透させる「雨庭(レインガーデン)」を都市部で設置する他、河川流域で遊水機能のある湿地の再生や保全を進める。

東京都世田谷区が上用賀公園に設置した雨庭(レインガーデン)。雨水を地中に浸透させる緑地帯だ(写真:世田谷区)
東京都世田谷区が上用賀公園に設置した雨庭(レインガーデン)。雨水を地中に浸透させる緑地帯だ(写真:世田谷区)
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