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 国土交通省東北地方整備局は、秋田県北部にある能代港を洋上風力発電設備の建設拠点となる「基地港湾」に改修するため、岸壁の地耐力などを強化する。2020年9月5日に着工式を開いた。能代港は20年9月2日、茨城県の鹿島港など3港とともに、全国初の基地港湾として国の指定を受けている。

2020年9月5日に開催した能代港大森地区岸壁工事の着工式。御法川信英国土交通副大臣や秋田県の佐竹敬久知事らが出席した(写真:国土交通省秋田港湾事務所)
2020年9月5日に開催した能代港大森地区岸壁工事の着工式。御法川信英国土交通副大臣や秋田県の佐竹敬久知事らが出席した(写真:国土交通省秋田港湾事務所)
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 洋上風力発電設備は、長大な主塔やブレード(羽根)を組み合わせて製作する。国交省が示す一例では、8MW(メガワット)級の発電能力を持つ風車の主塔の長さは約90mで、重さは410tに及ぶ。建設や保守の前線基地となる港湾には、十分な地耐力や広い作業スペースが求められる。

8MW級の洋上風力発電設備は、長さと重さがともにジャンボジェット機をしのぐ(資料:国土交通省)
8MW級の洋上風力発電設備は、長さと重さがともにジャンボジェット機をしのぐ(資料:国土交通省)
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 能代港では、岸壁を長さ180mにわたって地盤改良し、1m2当たり35tの強度を持たせる。通常、港湾施設の設計上の地耐力は1m2当たり3t程度なので、その10倍以上に強化する。加えて、資機材などを輸送する大型船が着岸できるように、岸壁前面を水深10mまで浚渫(しゅんせつ)する。

 まずは、経年劣化した既存の岸壁の撤去を開始した。岸壁改修の総事業費は約35億円で、23年度の完成を目標とする。将来は、地盤改良の区間を230mに延ばし、水深12mまで浚渫する計画もある。