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 北海道新幹線の札幌延伸に伴うトンネル工事で、既存の受け入れ地で処分できない自然由来の重金属などを含む掘削土が想定以上に発生しているため、2020年9月末ごろから一部の工区で工事を中断する。

北海道新幹線の概要(資料:鉄道建設・運輸施設整備支援機構)
北海道新幹線の概要(資料:鉄道建設・運輸施設整備支援機構)
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 建設を担当する鉄道建設・運輸施設整備支援機構は、調査中であることを理由に問題の土の内容を明らかにしていない。しかし、問題の土を仮置きしている作業ヤードは9月末までに満杯になる。作業ヤードから搬出する最終的な処分地も決まっていないため、工事の続行を断念した。

 問題となっているのは、北斗市と厚沢部町、八雲町で建設中の渡島(おしま)トンネルだ。新函館北斗―札幌間の全17トンネルのうち、新函館北斗駅に最も近い。延長は約32.7kmで、7工区に分けて工事を進めている。

 工事を中断するのは、北斗市内の台場山、天狗、南鶉(うずら)の隣接する3工区だ。このうち、最も北側の南鶉工区で18年10月に問題の土が見つかった。その後、南側の天狗工区でも出現。さらに今後、最も南側の台場山工区でも発生が見込まれている。

北斗市、厚沢部町、八雲町などで建設を進めているトンネル。「対策土」は、国の環境基準を超える重金属などを含むため、処分に当たって対策が必要な土(要対策土)のこと(資料:鉄道建設・運輸施設整備支援機構)
北斗市、厚沢部町、八雲町などで建設を進めているトンネル。「対策土」は、国の環境基準を超える重金属などを含むため、処分に当たって対策が必要な土(要対策土)のこと(資料:鉄道建設・運輸施設整備支援機構)
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工事を中断する渡島トンネルの台場山、天狗、南鶉の3工区(資料:鉄道建設・運輸施設整備支援機構)
工事を中断する渡島トンネルの台場山、天狗、南鶉の3工区(資料:鉄道建設・運輸施設整備支援機構)
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