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 京都府舞鶴市の舞鶴湾に架かる「舞鶴クレインブリッジ」で、支承を構成するローラーが損壊していることが分かった。橋を管理する市は、2020年9月29日から全面通行止めとしている。ローラーの上に載る下沓(したしゅう)が傾いているのを市職員が見つけ、損壊が判明した。

舞鶴クレインブリッジ(京都府舞鶴市)の西側の橋脚上にある2つのピボットローラー支承のうち、南側の支承。下沓(したしゅう)という部材が傾いていたため、その下にあるローラーの異常が判明した。舞鶴市の写真に日経クロステックが加筆
舞鶴クレインブリッジ(京都府舞鶴市)の西側の橋脚上にある2つのピボットローラー支承のうち、南側の支承。下沓(したしゅう)という部材が傾いていたため、その下にあるローラーの異常が判明した。舞鶴市の写真に日経クロステックが加筆
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 湾を東西に横切る同橋は橋長735mで、東側に位置する長さ672mの3径間鋼斜張橋と西側の2径間連結ポストテンションT桁橋から成る。斜張橋の西側の橋脚上にある2基のピボットローラー支承のうち、南側では2個のローラーが全て、北側では2個のうち1つが壊れていた。

舞鶴クレインブリッジの斜張橋。主塔やケーブルをツル(crane)に見立てた愛称が付けられている。写真右奥(西側)の主塔を支える橋脚の支承でローラーの損壊が見つかった(写真:舞鶴市)
舞鶴クレインブリッジの斜張橋。主塔やケーブルをツル(crane)に見立てた愛称が付けられている。写真右奥(西側)の主塔を支える橋脚の支承でローラーの損壊が見つかった(写真:舞鶴市)
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 この橋は、関西電力が発電所建設のための工事用道路の一部として1999年に建設し、後に舞鶴市へ移管した。市は2015年3月に長寿命化修繕計画を立て、5年に1回の定期点検や日常的な巡回の他、対象部位を絞った1カ月点検を実施してきた。

舞鶴クレインブリッジの位置図と舞鶴市が設定した迂回路。舞鶴湾の北東の隅に架かっている(資料:舞鶴市)
舞鶴クレインブリッジの位置図と舞鶴市が設定した迂回路。舞鶴湾の北東の隅に架かっている(資料:舞鶴市)
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 市によると、支承のローラーは下沓の下に隠れているため、定期点検で直接見て状態を確認することはない。19年12月に実施した定期点検では、支承に異常は見られなかった。この点検の診断結果は、4段階の判定で健全度の高い方から2番目のIIだった。その後、1カ月点検で20年3月に支承を目視したが、下沓の傾きは認められなかった。