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 東京外かく環状道路(外環道)の大深度地下トンネル上で起こった陥没事故の現場付近で、新たに大きな空洞が見つかった。幅約4m、長さ約30m、高さ約3mで、上端が地表面から約5mの深さにある。トンネル工事との関連は不明だ。外環道の建設を進めている東日本高速道路会社が2020年11月4日に発表した。

空洞の軸方向の断面図。空洞内には深さ1m程度まで地下水がたまっていた(資料:東日本高速道路会社)
空洞の軸方向の断面図。空洞内には深さ1m程度まで地下水がたまっていた(資料:東日本高速道路会社)
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空洞調査の結果。上は平面図、下は断面図。外環道の南行きトンネル上で空洞が判明した。北行きトンネルはまだ掘削していない。空洞の近くに入間川が迫っている(資料:東日本高速道路会社)
空洞調査の結果。上は平面図、下は断面図。外環道の南行きトンネル上で空洞が判明した。北行きトンネルはまだ掘削していない。空洞の近くに入間川が迫っている(資料:東日本高速道路会社)
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 東京都調布市の住宅地で10月18日に発生した市道の陥没を受け、東日本高速が付近でボーリング調査を実施していた。11月2日、陥没現場から北に約40mの場所で、地下5m付近に空洞の可能性があることを把握。翌日、ボーリング孔から3次元レーザースキャナーやカメラを使って空洞内を調査し、大きさや地下水の状況などを確認した。空洞内では、深さ1m程度まで地下水がたまっていた。

ボアホールカメラによる観察。ボーリング孔にカメラを挿入し、空洞内部を確認した(写真:東日本高速道路会社)
ボアホールカメラによる観察。ボーリング孔にカメラを挿入し、空洞内部を確認した(写真:東日本高速道路会社)
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3次元レーザースキャナーを使って、空洞内面の寸法を計測した(写真:東日本高速道路会社)
3次元レーザースキャナーを使って、空洞内面の寸法を計測した(写真:東日本高速道路会社)
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 空洞の上には、地下2.5~5mの位置に硬い粘土層がある。付近の土質試験の結果から粘土層の粘着力を100kN/m2と設定すると、十分な地耐力があると判明。直ちに地表面に変状を及ぼすものではないと分かった。

 空洞の判明を受け、東日本高速は11月5日に有識者委員会を開催。緊急対応は必要ないが、早期に空洞を充填することが望ましいといった点を確認した。