全1305文字
PR

 政府が2020年12月21日に閣議決定した21年度当初予算案(一般会計)では一見、公共事業関係費が前年度よりも大幅に減少したように映る。しかし実際は、10年ぶりの高水準となった19年度を上回る。理由は、当初予算案と一体で編成した20年度第3次補正予算案にある。

公共事業関係費の推移。青色が当初予算、黄色が当初予算の「臨時・特別の措置」、赤色が補正予算(資料:財務省)
公共事業関係費の推移。青色が当初予算、黄色が当初予算の「臨時・特別の措置」、赤色が補正予算(資料:財務省)
[画像のクリックで拡大表示]

 21年度当初予算案における公共事業関係は総額6兆695億円で、20年度を7876億円(11.5%)下回る。「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」などの予算を計上する特別枠「臨時・特別の措置」が20年度で期限を迎えたためだ。20年度に7902億円を計上した特別枠の分が21年度はなくなる。

 ただ、特別枠を除く通常分を比べると、21年度は20年度よりも26億円多い。さらに、12月15日に閣議決定した20年度第3次補正予算案の公共事業関係費2兆4610億円を加えると、両者を合わせた「一体予算」の公共事業関係費は総額8兆5305億円に膨らむ。

 同様に、20年度当初予算(通常分と特別枠で6兆8571億円)と19年度補正予算(1兆5699億円)の合計は8兆4270億円、19年度当初予算(通常分と特別枠で6兆9099億円)と18年度第2次補正予算(1兆1398億円)の合計は8兆497億円だ。

 18年度は、7月に発生した西日本豪雨や北海道胆振東部地震などを受け、10月に第1次補正予算を編成。公共事業関係費4401億円を計上した。19年度当初予算と18年度第2次補正予算にこれを加えると、総額は8兆4898億円となる。

 つまり、当初予算と補正予算を合わせた一体予算の公共事業関係費はこの3年間、8兆5000億円前後で推移している。そして、21年度当初予算案と20年度第3次補正予算案を合わせた今回の一体予算の規模が最も大きい。

公共事業関係費の推移。青色が当初予算、茶色が補正予算(国土強靱化以外)、黄色が国土強靱化のための3カ年緊急対策、オレンジ色が同5カ年加速化対策(資料:財務省)
公共事業関係費の推移。青色が当初予算、茶色が補正予算(国土強靱化以外)、黄色が国土強靱化のための3カ年緊急対策、オレンジ色が同5カ年加速化対策(資料:財務省)
[画像のクリックで拡大表示]