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 千曲川護岸の復旧工事で約1万3000カ所の施工不良が発覚した問題で、施工者の大林組は発生原因と改善措置に関する報告書を発注者の国土交通省北陸地方整備局に提出した。北陸地整が2021年1月14日、同社の報告書を公表した。

 大林組はこの中で施工不良が生じた原因として、配置した技術者と作業員が共に経験不足だったうえ、施工を急ぐあまり品質管理に緻密さを欠いたなどと釈明している。設計段階からミスがあったことも明らかにした。

■北陸地整は大林組の報告書を受理の2日後に公表
■北陸地整は大林組の報告書を受理の2日後に公表
(資料:国土交通省)
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 大林組は19年10月の台風で被災した長野県東御(とうみ)市内にある千曲川右岸の延長484mの護岸を復旧する工事を、設計・施工一括で受注した。しかし工事期間中に法留め基礎の一部未施工が判明。さらに、その後の調査で法覆大型ブロックの段差、目開き、背面の胴込めコンクリートの充填不足などが発覚した。

■充填不足が4348カ所に上ったブロック背面の胴込めコンクリート
■充填不足が4348カ所に上ったブロック背面の胴込めコンクリート
大林組が千曲川で復旧工事を進める護岸の標準断面図(資料:国土交通省)
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 同社は北陸地整の指示で21年1月8日に施工不良の原因などの報告書を提出。12日に再提出した。北陸地整によると、初回提出の後に改善措置の方針について両者の協議を経た具体的な内容を盛り込むため、再提出を要した。