全1335文字
PR

 宇都宮市などが進めるLRT(次世代型路面電車)の軌道整備(延長14.6km)で、事業費が当初見込みを約5割上回る684億円に増えることが分かった。開業予定も約1年遅れ、2023年3月となった。市が21年1月25日に発表した。

宇都宮市がLRTの軌道を通すため整備する鬼怒川橋梁の工事現場。橋長643mの9径間連続PC(プレストレスト・コンクリート)箱桁橋だ。この橋梁周辺の区間では軟弱地盤のため事業費が増額した(写真:宇都宮市)
宇都宮市がLRTの軌道を通すため整備する鬼怒川橋梁の工事現場。橋長643mの9径間連続PC(プレストレスト・コンクリート)箱桁橋だ。この橋梁周辺の区間では軟弱地盤のため事業費が増額した(写真:宇都宮市)
[画像のクリックで拡大表示]

 当初の事業費458億円から226億円増えた。項目別では、宇都宮市内の軟弱地盤への対応で47億円、用地取得で31億円といった増額が目立つ。

 LRT事業で新たに取得する用地の面積は、当初の9万4100m2から28%増えて12万m2となった。軌道の用地の他、道路拡幅のための用地も取得している。例えば、栃木県道への軌道敷設で車道が減るのを補うため、既存の歩道を車道に転換できるよう、沿道の民有地を新たな歩道の用地として確保した。

 開業遅延については、用地取得の遅れが主な原因となった。市建設用地室によると、新型コロナウイルスの感染拡大で、市職員が地権者と対面して交渉することが困難になった影響が大きいという。「交渉に応じる意向が分かっている地権者とは電話や書面での交渉が可能だが、そうでない地権者とはまず対面して話し合う必要がある」(同室)

■JR宇都宮駅から駅東側の工業団地などへのアクセスが向上
■JR宇都宮駅から駅東側の工業団地などへのアクセスが向上
宇都宮市の資料を基に日経コンストラクションが作成したLRTの路線図。名称を記載した停留場に、他の交通機関との乗り換え拠点となる「トランジットセンター」の設置を計画している
[画像のクリックで拡大表示]