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 新型コロナウイルスの感染拡大で景気悪化の懸念が強まる中、建設業では企業倒産の歴史的な低水準が続いている。東京商工リサーチが発表した2021年1月の建設業の倒産件数は82件で、1月としては過去30年間で最少。20年の年間倒産件数も1247件と、過去30年間で最も少なかった。

建設業の倒産件数の推移(資料:東京商工リサーチ)
建設業の倒産件数の推移(資料:東京商工リサーチ)
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 同社によると、21年1月の建設業の倒産件数は前年同月比で31%減少した。20年4月から10カ月連続で前年同月を下回っている。政府の国土強靱化政策による公共事業の拡大やコロナ対策の資金繰り支援が、土木工事業を中心とした建設会社の経営を下支えしている。

 20年の倒産件数を四半期別にみると、新型コロナの感染が拡大した1~3月は379件と前年同期比で13.1%増えた。しかし、政府や自治体がコロナ対策を本格化した4~6月は一転して269件と同25%減少した。その後は、7~9月に296件、10~12月に303件と、いずれも前年同期を20%ほど下回った。

 20年4月以降、毎月の倒産件数は前年同月比で減少しているが、業種によるばらつきがみられる。例えば21年1月は、土木工事業の倒産件数が6件と前年同月を57.1%下回る一方、建築工事業は15件と同11.8%の減少にとどまる。建築リフォーム工事業では9件と前年同月比で50%増。電気工事業も7件と同40%増えた。

2021年1月の建設業の業種別の倒産状況(資料:東京商工リサーチ)
2021年1月の建設業の業種別の倒産状況(資料:東京商工リサーチ)
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