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 リニア中央新幹線の建設工事を巡る談合事件で、鹿島が公正取引委員会との対決姿勢を鮮明にした。2021年2月12日、公取委による再発防止に向けた排除措置命令の取り消しを求める訴訟を提起すると発表した。

リニア中央新幹線の建設工事を巡る談合事件で、鹿島は公正取引委員会と法廷で争う姿勢を明らかにした。2017年12月に東京地検特捜部が鹿島に家宅捜索に入った。写真は同本社前に集まる報道陣(写真:日経コンストラクション)
リニア中央新幹線の建設工事を巡る談合事件で、鹿島は公正取引委員会と法廷で争う姿勢を明らかにした。2017年12月に東京地検特捜部が鹿島に家宅捜索に入った。写真は同本社前に集まる報道陣(写真:日経コンストラクション)
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 鹿島は同日、「刑事裁判において独占禁止法違反は成立しないと一貫して無罪を主張しており、受け入れられない」と、公取委の対応を批判した。 

 同社は公取委が排除措置命令を出した20年12月22日、取り消し訴訟の提起を示唆しており、今回の発表は既定路線といえる。21年3月1日に予定されている刑事裁判の判決を目前に控え、改めて自社の正当性をアピールする狙いがあるとみられる。

 事件では、鹿島と大成建設、大林組、清水建設の大手4社が品川駅と名古屋駅の新設工事を巡って、請負金額の低落防止などを目的に事前の話し合いで受注者を決めるなどした疑いが持たれている。

 公取委は18年3月、法人としての4社の他、独禁法違反を否認した鹿島と大成建設の元幹部2人を東京地検に刑事告発。東京地検が同月、4社と元幹部2人を起訴した。

 大林組と清水建設は、公取委に事前に違反行為を申告した他、刑事裁判で起訴内容を認めた。両社は18年10月、東京地裁からそれぞれ2億円と1億8000万円の罰金刑を受け、刑が確定した。

 一方、鹿島と大成建設は刑事裁判で無罪を主張。JR東海の意向で受注者が事実上決まり、独禁法上の競争がそもそも存在していなかったと訴えた。