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 熊本市が発注した熊本西環状道路の橋梁工事の現場付近で2カ所の宅地に地盤沈下が生じている問題で、市は1カ所の沈下は工事が原因だと認めた。もう1カ所も工事が原因かどうか、2021年3月末までに明らかにする考えだ。

池上地区(熊本市西区)では宅地以外に、付近の堤防道路の路面にも沈下のため亀裂が生じている(写真:熊本市)
池上地区(熊本市西区)では宅地以外に、付近の堤防道路の路面にも沈下のため亀裂が生じている(写真:熊本市)
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 熊本市は、池上地区に池上インター橋(橋長51m)、谷尾崎地区に谷尾崎高架橋(同508m)を建設する。問題となっている池上インター橋の下部工(P15)工事は十五建設(熊本市)に1億2824万円で、谷尾崎高架橋の下部工(P3)工事は大豊建設・シスニック(熊本市)JVに5億2013万円で発注。どちらも深礎杭を設けるための掘削工事を19年後半に開始した。

■熊本西環状道路の工事現場付近の宅地で地盤沈下が発生
■熊本西環状道路の工事現場付近の宅地で地盤沈下が発生
熊本市の資料に日経クロステックが加筆
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 池上地区の現場では19年11月中旬ごろから、谷尾崎地区の現場では20年2月から地下で湧水が発生したため、それぞれくみ上げを開始。すると池上地区では20年2月に北に約50m離れた宅地で、谷尾崎地区では20年5月に南東に約200m離れた宅地で地盤沈下が現れたと、住民から市に通報があった。

 市によると、池上地区では4戸分の宅地(計780m2)の外構部などに最大12cmの沈下が生じた。谷尾崎地区では13戸分の宅地(計3351m2)に沈下や井戸枯れが起こり、住宅が傾くなどの被害が発生している。谷尾崎地区の沈下の深さについて、市は「精査中」(道路整備課)だとして明らかにしていない。