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 宮城県は、上水道と下水道、工業用水道の3事業の運営権を民間事業者に売却する全国初のコンセッション方式導入に向け、優先交渉権者にメタウォーターなどで構成するグループを選定した。20年の事業期間で約287億円のコスト削減を見込む。2021年6月の県議会定例会で民間委託を決める議案を提出する。22年4月に事業を開始する予定だ。

メタウォーターグループによる提案のイメージ(資料:宮城県企業局水道経営課)
メタウォーターグループによる提案のイメージ(資料:宮城県企業局水道経営課)
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 コンセッション方式では、施設の所有権を自治体などが保有したまま、事業の運営権を民間に売却する。下水道事業では既に浜松市が導入しているが、上水道や工業用水道では宮城県が初めてだ。

 有識者などでつくる宮城県民間資金等活用事業検討委員会(委員長:増田聡・東北大学大学院経済学研究科教授)が提案内容を審査。応募があった3つのグループから、21年3月12日にメタウォーターグループを最優秀提案者に選定した。これを受け、県は同グループを優先交渉権者に決定した。

 優先交渉権を獲得したグループは、メタウォーターの他、ヴェオリア・ジェネッツ(東京・港)、オリックス、日立製作所、日水コンなど10社で構成する。ヴェオリオ・ジェネッツは、水道事業で世界大手の仏ヴェオリアの日本法人だ。

メタウォーターグループの構成と特別目的会社への出資比率(資料:宮城県企業局水道経営課)
メタウォーターグループの構成と特別目的会社への出資比率(資料:宮城県企業局水道経営課)
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 次点は、前田建設工業を代表とするグループだった。JFEエンジニアリングなどのグループは、評価項目の中で収支計画が基準を満たさず失格となった。

 事業期間は22年4月1日~42年3月31日。最長で5年間延長できる。事業者が県に支払う運営権対価は、事前に10億円と設定していた。