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 熊本市は、市発注工事の予定価格の算定に使用する土木積算システムの設定ミスで、本来なら入札で最低制限価格を下回って失格となる建設会社を落札者に決定し、契約を結んでいた。市はシステムの保守などを担当する富士通に対して、指名停止等措置要綱の「過失による粗雑な履行」の要件に当たると判断。同社を2021年4月9日から5カ月の指名停止とした。

熊本市の公表資料の一部(資料:熊本市)
熊本市の公表資料の一部(資料:熊本市)
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 積算ミスがあったのは、市が20年9月下旬以降に入札を公告した道路改良など83件の工事だ。富士通が同年9月、掘削にかかわる単価の改定で、所定の熊本地震の復興用ではなく全国標準のデータを誤って入力。実際よりも予定価格や最低制限価格が低くなっていた。そのため、本来の最低制限価格を下回る札を入れた建設会社を落札者に決定した工事が7件あった。

 熊本市は工事の入札で予定価格を事前公表している。富士通のミスは、21年3月に公告した入札の資料を見た建設会社から「予定価格が間違っているのではないか」との問い合わせを受けて発覚した。

 本来なら入札で失格となる建設会社が受注した7件のうち、既に5件が完了済みで、2件が施工中だ。市は今後、7件の工事を受注した会社と、それらの工事を受注できたはずの会社の計13社に謝罪。その上で、現行の契約を有効とする。施工中の2件については、受注者を代えずに工事を続ける考えだ。