全1480文字
PR

 山口県が管理する鋼橋で継ぎ手の高力ボルトが6本破断しているのが見つかった。そのうち2本が落下していたが、けが人などは出ていない。ボルトを締め付けた後しばらく経過した時点で破断する「遅れ破壊」とみられる。

 県は、この橋に使われている約6万本のボルト全てを緊急点検。今後、同様のボルトを使っている可能性がある1964~80年に架設された県管理の約180橋についても異常がないか調べる。

ボルトの破断が判明した新橋は、1978年架設の3径間鋼ランガー橋だ。写真は第3径間で高力ボルトが破断した箇所(写真:山口県)
ボルトの破断が判明した新橋は、1978年架設の3径間鋼ランガー橋だ。写真は第3径間で高力ボルトが破断した箇所(写真:山口県)
[画像のクリックで拡大表示]

 ボルトが破断したのは、防府市内を通る県道防府停車場線の「新橋」。78年に架設された橋長156mの3径間鋼ランガー橋だ。

 2021年4月10日、通行人からの通報でボルト1本の破断が見つかった。県が目視点検したところ、4月14日までに第1径間と第3径間の吊り材や桁下などでボルトが他にも5本抜けているのを確認した。19年11月に実施した直近の定期点検では、ボルトに異常は見られなかった。

 県は上関大橋(上関町)で15年前に見つかった重大な損傷を公表せず、議会などで問題視されていた。そのため20年3月30日に、管理する橋の点検結果の公表基準を明示した。今回、新橋で交通規制を伴う緊急点検を実施するため、この基準に基づいてボルトが抜けた事実を明らかにした。

新橋の側面図と平面図。下り線の第1径間と第3径間の丸印の箇所で高力ボルトが計6本破断した(資料:山口県)
新橋の側面図と平面図。下り線の第1径間と第3径間の丸印の箇所で高力ボルトが計6本破断した(資料:山口県)
[画像のクリックで拡大表示]