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 広島市の平和大橋の車道拡幅工事が相次ぐ入札不調などで大幅に遅れている。2年以上前から入札を5度実施したが、いまだに着工できない状態だ。

 平和大橋は、平和記念公園の東側の元安川に架かる橋長85.55mの4径間単純鋼鈑桁橋だ。1952年に完成した。有効幅員15mで、南北両側に幅員約2mの歩道を設置。世界的な彫刻家のイサム・ノグチ氏が欄干をデザインした。

平和大橋の北側の欄干。世界的な彫刻家のイサム・ノグチ氏がデザインした。写真は2019年以前の様子。広島市が欄干の説明用としてホームページに掲載している。車道、歩道ともに狭い様子が見て取れる。現在は橋の北側(右手)に19年3月に供用を開始した有効幅員5.7mの歩道橋がある(写真:広島市)
平和大橋の北側の欄干。世界的な彫刻家のイサム・ノグチ氏がデザインした。写真は2019年以前の様子。広島市が欄干の説明用としてホームページに掲載している。車道、歩道ともに狭い様子が見て取れる。現在は橋の北側(右手)に19年3月に供用を開始した有効幅員5.7mの歩道橋がある(写真:広島市)
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 橋は平和記念公園の南東側に位置する。公園に向かう市民や観光客は主に北側の歩道を利用する。市は市民や観光客がゆったりと歩けるよう、北側に隣接して歩道橋の新設を計画。2014年度から工事を始め、19年3月に供用を開始した。

 市は歩道橋の新設と併せて、車道の拡幅を計画した。メインストリートである平和大橋には4車線の道路が通っているが、車道の幅員は約11mしかない。橋上では車が近接して並走するため、圧迫感を感じるドライバーが多い。

 そこで、市は歩道橋の完成後に北側の歩道を廃止して、車道を約1m拡幅する工事を計画。歩道橋の開通に先立つ19年2月、市内の建設会社を対象に、車道の拡幅と欄干や桁などの補修を組み合わせた工事の一般競争入札を実施した。2社が参加したが、両札とも最低制限価格を下回った。市は予定価格を事前に公表していない。