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 リニア中央新幹線の総工費が従来計画よりも3割近く増え、約7兆円に上る見通しとなった。想定を超える難工事への対応などで費用が膨らむためだ。JR東海が2021年4月27日に明らかにした。

 JR東海は、新型コロナウイルスの感染拡大で経営環境が急激に悪化する中、リニア事業に必要な資金を確保できるか確認するため、改めて工事費を精査した。その結果、総工費が大幅に増えることが分かった。

リニア中央新幹線のルート(資料:国土交通省)
リニア中央新幹線のルート(資料:国土交通省)
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 JR東海によると、品川―名古屋間の総工費は従来の5兆5200億円から約1兆5000億円増える。内訳は、「難工事への対応」で約5000億円、「地震対策の充実」で約6000億円、「発生土の活用先確保」で約3000億円などだ。

 具体的には、品川駅と名古屋駅の建設工事で追加費用が発生する。両駅とも、東海道新幹線の軌道の直下にリニアのホームを設ける。狭い場所で地中連続壁を構築し、既設の構造物を工事桁などで受け替えた上で、地下約30~40mまで掘削し、駅のホームを造る。

 当初から難工事が予想されていたが、工事を進める過程で地質の不確実性や狭い場所での施工条件の厳しさが分かってきたという。