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 長野市篠ノ井小松原にある国道19号犬戻トンネルの松本市側坑口付近で地滑りが続いている。2021年7月6日午前6時半ごろ、現場に隣接する廃棄物処理会社から土砂崩れで工場が壊れたと消防に通報があった。国道は被災していないものの、安全確保のため国土交通省長野国道事務所は同日午後2時20分、犬戻トンネルを通行止めにした。その後も、降雨があると1時間当たり5mm以上動いている。

国道19号犬戻トンネルの松本市側坑口付近で発生した地滑り。写真右下の建物が廃棄物処理会社の工場。2021年7月6日午前9時過ぎに撮影(写真:長野県土尻川砂防事務所)
国道19号犬戻トンネルの松本市側坑口付近で発生した地滑り。写真右下の建物が廃棄物処理会社の工場。2021年7月6日午前9時過ぎに撮影(写真:長野県土尻川砂防事務所)
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 トンネル上方の斜面が約200m四方、深さ最大20mの範囲で崩れた。廃棄物処理会社の工場に土砂が流入し、建物の一部が損壊した。犬戻トンネルの電気室の建屋も被害を受けたが、電気設備に損傷はなかった。

土砂が流入した工場(写真:長野県土尻川砂防事務所)
土砂が流入した工場(写真:長野県土尻川砂防事務所)
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犬戻トンネル上の様子。左は電気室の建屋(写真:国土交通省長野国道事務所)
犬戻トンネル上の様子。左は電気室の建屋(写真:国土交通省長野国道事務所)
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 長野国道事務所は7月7日、土木研究所の専門家や県の担当者らと現地を調査し、意見交換会を開催。この付近は地滑りが起こりやすい地質であることや、湧水などの現地状況から、現象は地滑りだと判定した。現地で大雨はなかったものの、断続的に降った雨の影響が考えられる。

 7月7日に地滑り箇所に伸縮計を設置し、変位量の計測を続けている。応急対策として防護ネットやブルーシート、大型土のう、防護柵などを設置した。7月14日から通行止めを解除し、犬戻トンネルの松本市側坑口付近の延長1.5kmを片側交互通行とする。

トンネル坑口付近に設置した防護柵(写真:国土交通省長野国道事務所)
トンネル坑口付近に設置した防護柵(写真:国土交通省長野国道事務所)
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応急対策工事の状況(資料:国土交通省長野国道事務所)
応急対策工事の状況(資料:国土交通省長野国道事務所)
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 ただし、交通を開放するのは午前6時から午後9時までで、夜間は通行止めとする。また、伸縮計で毎時2mm以上の変位を計測した場合や、60分雨量が20mmまたは連続雨量が80mmを超えた場合などにも通行止めとする。