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 大林組と大林道路、化学メーカーの三光(東京・中央)は共同で、車道に使える土系舗装「オーククレーR」を開発した。耐久性を向上させ、交通量が少ない住宅地などで使えるようにした。自然土のような質感や路面温度の上昇抑制効果も持つ。

1日当たりの交通量が約150台の工場の構内道路で試験施工した。車両が走行している車線がオーククレーRの施工範囲だ。幅員は3m、延長は15m、厚さは4cm(写真:大林組)
1日当たりの交通量が約150台の工場の構内道路で試験施工した。車両が走行している車線がオーククレーRの施工範囲だ。幅員は3m、延長は15m、厚さは4cm(写真:大林組)
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 土系舗装は土や砂などと結合材を混合して敷き、締め固める。結合材には、大林組と三光が2021年5月に開発したポリマー混和材「レジバインダー」を使う。エポキシ樹脂を主成分とする混和材で、粘度が低く、臭気が少ないため扱いやすい。接着剤や注入剤の用途がある。

 レジバインダーの開発を手掛けた大林組の技術本部技術研究所生産技術研究部の平田隆祥上級主席技師は、「一般的なエポキシ樹脂は、水分が多いほど硬化しづらい。一方、レジバインダーは水中でも硬化する」と説明する。そのため、水分を含みやすい土でも確実に硬化して強度を確保できる。

「レジバインダー」が水中で硬化する様子(写真:大林組)
「レジバインダー」が水中で硬化する様子(写真:大林組)
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 真砂土に乾燥質量の4~8%分に当たるポリマー混和材を混ぜて一軸圧縮試験を実施したところ、圧縮強度は従来の0.5MPaに対して4.7~23倍になることを確認した。樹脂量が多いほど強度は高まる。

 耐摩耗性を左右する「荒れにくさ」は、試験体に小型のタイヤを走らせて確認した。タイヤによる繰り返しの走行で路面の骨材が飛散する程度を評価する「ねじり骨材飛散率」を調べるためだ。試験の結果、ねじり骨材飛散率は従来品が0.22%に対して、オーククレーRは0.07%だった。

舗装面の荒れにくさを示す指標の1つであるねじり骨材飛散率の比較(資料:大林組)
舗装面の荒れにくさを示す指標の1つであるねじり骨材飛散率の比較(資料:大林組)
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