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 国土交通省は、所有者が不明の土地に期間限定で設置できる施設の種類を増やすため、関係する特別措置法の改正を検討している。地域福利増進事業の対象に中小規模の再生可能エネルギー施設を加える考えだ。2021年7月30日に国土審議会の部会で検討を始めた。

太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギー施設の例。国土交通省は再エネ施設の整備で所有者不明土地の利用促進を目指す(写真:日経クロステック)
太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギー施設の例。国土交通省は再エネ施設の整備で所有者不明土地の利用促進を目指す(写真:日経クロステック)
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 地域福利増進事業は、19年6月に全面施行された所有者不明土地の活用を促進する特措法に基づく国交省所管の制度だ。所有者が分からず放置された土地を活用するため、地域住民の福祉や利便性向上に役立つ施設の整備と使用を、官民の事業者に認める。土地の使用権の期間は最長で10年だ。

 具体的な対象施設は同法の条文や施行令などで定めている。公園や道路の他、出力1000kW以上といった要件を満たす発電施設などだ。同省は20年12月に地域福利増進事業ガイドラインを改定し、対象となる発電施設に太陽光発電など再生可能エネルギー施設が含まれると記載した。

 同省はさらに、21年7月30日に開いた国土審議会土地政策分科会企画部会(部会長:中井検裕・東京工業大学環境・社会理工学院長)の会合で、対象施設をさらに拡充する方針を示した。特措法の改正によって、1000kW未満の再生可能エネルギーを含む発電施設や、防災用の備蓄倉庫などを対象に加えることを目指す。使用権の期間の上限引き上げも掲げている。

 同部会は21年12月末に法改正についての検討結果を取りまとめる予定だ。政府は22年の次期通常国会に同法改正案の提出を目指している。