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 福岡県飯塚市が2018年度から1億5000万円以上の建設工事で導入している総合評価落札方式の入札に対し、市内の建設会社17社が廃止を求める請願書を市議会に提出した。市議会では激しい論戦の末、21年9月27日に採択したものの、市は廃止する考えはないとしている。市議会は17社の社名を公表していない。

■飯塚市の入札制度に地元の建設会社が“反乱”
■飯塚市の入札制度に地元の建設会社が“反乱”
(資料:飯塚市)
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 17社は請願書の前半で、総合評価の問題点として、国が指摘しているという以下の2項目の懸念事項を挙げた。

 (1)価格競争と比べて透明性や公平性を担保しにくく、特定の事業者が有利になるよう発注者が入札参加者を恣意的に評価する恐れがある。(2)評価方法が定型化することで、ノウハウを持つ既存の事業者が入札で有利になり、寡占状態が生じる恐れがある。

 後半で、飯塚市の総合評価では、こうした懸念の通りに「特定事業者による独占受注となっていることは周知の事実」だと主張。そのうえで市に対し、市内の建設会社からの信頼を回復するため、総合評価の入札を廃止するよう要求している。

 市議会は21年9月14日の総務委員会と27日の本会議で、請願を採択するか否かを審議。賛否の拮抗する激しい論戦が交わされた。総務委員会では採択を延期する継続審査への賛否が同数となり、委員長の判断で否決された。本会議での採択も、出席者26人のうち賛成した議員は過半数ぎりぎりの14人だった。

 反対した市議の1人は本会議で、「請願者の17社は、公の場で事実ではないことを堂々と主張したと長年にわたって記録される」と、請願を厳しく批判した。総合評価の実績をまとめた市の資料と請願書を照らし合わせると、確かに大きな矛盾点が浮かび上がる。